開校から、あまりの勢いで時間が過ぎていき、なかなかしっかりと報告が書けませんでした。
2016年4月4日から私たちのスクールは『インターナショナル デモクラティックスクール まめの木」としてスタートしました。1ヶ月の間に、体験に来てくれた子供達も含めると30人近い子供が来てくれました。
今の段階では、18名の子供が登録し、毎日平均10人前後がまめの木で遊んでいます。
市外から来ている子供が多く、中には一時間以上かけて来る子供も数名います。毎日来る子もいますし、週に1日か2日という子もいます。
スクールを始めるにあたって、基本的な安全に関わる決まりごと以外には、大人の都合や判断で、ルールや子供達の活動の内容を前もって決めることはできるだけしないようにしました。
子供を思いっきり遊ばせること、そしてその遊びの中での体験を通して、子供達が自分達でこの場所を作り上げていく体験を通して、様々な生きる力を身につけることができると思うからです。そうすることで、本当の意味で子供1人1人の興味や性格に合わせた教育にできると思っています。
それでは徹底的に甘やかすことになると考える人もいるかもしれません。ですが、考え方を変えると、公教育の方が、何から何まで決めてくれている分、子供達が自分で考えて行動する機会を完全になくしている分、甘やかしているとも考えられます。
子供達は、その時々の自分の体調や気持ちに目を向け、どう行動するかを常に判断しています。だからと言って、完全に自己中心的になるわけではなく、集団生活を通して、他の人への思いやりも学んでいけます。
まだ始まってから、たった1ヶ月ですが、場所やスタッフに慣れてきてくれたこともあり、最初の頃に比べて、子供達が積極的に自分たちのしたいことや意見を言うようになり、おもちゃの交渉をするようになったりと、面白い変化が見られるようになりました。
1人の女の子は、おままごとからアイディアを得て、「おにぎり屋さんをやる!」と言い出しました。自分で看板を作り、メニューを決め、スタンプカードまで作りました。それも、その日終わらなかったので、週末に自宅に持ち帰り、宿題として自主的に自分に課して18枚作ってきました。初日に、売りながら注文を取っていてはしんどいということを学び、2日目は同い年の女の子に手伝ってもらいながら、先におにぎりを必要な分作ってから売り始めるという発展も見せました。
週末も挟んで行われたこの開店準備で、この子はお客さんに何度も来てもらうためには何が必要か考え、材料費を考えながらおにぎりの値段を決め、そして実際に商品を作って自分で注文を取り、それを販売することも経験しました。これらを全て自分からしたいと言って、コツコツと頑張っていました。
子供達が、この場所は自分たちのやりたいことを言って良いところなんだと、言えば実現出来る場所なんだとちょっとずつ感じてくれているのが分かります。
これから、どんな遊びや活動が増えていくかとても楽しみです。
投稿者 :西村 源