今日は、まめの木に篠山市の教育長と教育委員会の職員二人と元小中学校の校長をされていた方が視察に来られました。
話し始めるまで、どういう方向性の話になるのか全く予想できずにいました。
まめの木が、公教育とは全く異なる方針に基づいて運営されていることなどについて、否定的なことも言われるのかなとさえ思っていました。
ですが、実際は全くそんなことはなく、むしろかなり積極的にいろいろなことを質問してくれ、まめの木がどんなところなのか、熱心に知ろうとしてくれました。何才ぐらいの子供達が、どこから来て、どれぐらいの頻度で通っているのかというようなことから始まった会話も、どんどん深い教育論に入って行きました。
教育長さん自身が、公教育の問題点として感じていることを、かなり率直に語ってくれました。
学習の目標が、目先の試験になってしまい、子供にとって本当に必要な力が何なのかではなくなっていることや、知識の単純暗記が重要視され、想定可能な枠組みの中でだけ生活することに慣れすぎるあまり、子供達に実践的な経験に基づいた知恵や判断力の蓄積が少ないことなど。
僕も、この人なら話をしておいても、種まきぐらいにはなりそうだと思い、きのくに子どもの村学園やサドベリースクールについて説明し、自分たちがまめの木を始めた経緯、なぜ時間割やカリキュラムがなく、すべてが子供任せなのかについて話しました。
まめの木で遊び回る子供達を見ながら、教育長さんが、「これは生存力がつくわ」と感心し、ご自分が子供の頃に釣りの仕掛けを試行錯誤していた例を挙げながら、子供同士のやりとりや、実体験を通して自分で考えて学ぶことの大切さを話してくれました。
何か、不思議な希望を持たせてくれる話し合いでした。
投稿者 :西村 源