継続的に、いろいろなオルタナティブスクールについて知ることの一環として、姫路にある森の幼稚園「山と畑のまるごと園」に行ってきました。山の麓の森の中にたたずむ、園を運営されている二人の方の自宅にありました。どんな場所なのか全く知らなかったのですが、場所のシンプルで有機的な雰囲気と幸せそうにいろいろな遊びをしている子供達に、いい意味で驚かされました。(木登り、高い段差から飛び降りたり、石から石へ飛び移り、園の前を流れている小さな水の流れの中で水遊び、競走、歌をうたったり、ゲームをしたり)
子供達が、外のテーブルに座って、松ぼっくりに色ぬりを始めました。私は園の中のあちこちに置いてあった自然のものを使った工作に感心しました。先生に、どうやって毎日の活動内容を決めているのか尋ねると、毎日、朝のミーティングをして、その中でそれぞれがその日にしたいことを尋ねるのだと教えてくれました。その中で、先生も自分は今日こんなことがしたいと意見を言えるそうです。彼女は、子供達は自然と彼女の提案することにも参加したがるそうです。
このため、固定のカリキュラムがなくても、子供達は強制されることなく、様々な体験をすることができるそうです。私は、他に見に行ったいくつかの森の幼稚園とは違って、子供達の活動が屋外だけに限定されていなかったのにも安心しました。自由遊びの時間には、朝のミーティングや、一緒にお礼をしっかり言ってから食べるお昼ご飯のような短いけれど大切な習慣が組み込まれていました。
そして、どの活動にも、参加しない自由が子供達にはあり、時にはそうしている子もいました。週に一度は畑で過ごす日があり、そして近所に住んでいるアメリカ人の陶芸家のおじさんが週に一度来て、英語の絵本の読み聞かせと、英語遊びをしてくれています。
もっとも感銘を受けたのは、スタッフのお二人が子供達と確立していた思いやりと信頼にあふれた暖かい関係でした。二人とも上手に、サポートをするべき時と、一歩下がって見守ったりするべき時を判断しながら、子供達と関わっていました。私の目には、この人たちは、この年代の子供達にとっての自由と保育のちょうどいいバランスを見つけているように見えました。
投稿者 :西村 源